はやぶさ2プロジェクトが、Aviation Week Networkと日本航空宇宙学会から賞をいただきましたので、ご紹介します。
■The Aviation Week Network's Laureate Award for Space: Technology & Innovation
Aviation Week NetworkのWeb:https://laureates.aviationweek.com/en/winners/2019-winners.html
Aviation Week Networkは、米国ニューヨークを拠点として航空宇宙関係の出版やイベントを行っている企業です。Aviation Week Networkでは、毎年、航空宇宙関係で顕著な活躍をした人、チーム、機関などを表彰しています。JAXAはやぶさ2プロジェクトは、「62nd Annual Laureate Awards」の1つである「Space: Technology & Innovation」の項目で選ばれました。「62nd Annual Laureate Awards」を受賞した人・機関は「2019 Winner」と呼ばれていますが、これは2018年の活躍で選ばれたものです。「はやぶさ2」が選ばれた理由は、小惑星リュウグウに到着して3機の小型ローバ・ランダ(MINERVA-II1の2機とMASCOT)を成功させたことが受賞の理由です。
授賞式は、2019年3月14日に米国ワシントンD.C.のアメリカ国立建築博物館で行われました。「はやぶさ2」からは、津田プロジェクトマネージャと中澤サブプロジェクトマネージャが参加しました。美味しい食事をしながらのパーティ形式でした。実は、津田プロマネは前日にワシントン入りするはずが大雪で飛行機が欠航となり、あわや欠席かと思いきや、なんとか当日午後のフライトで駆けつけ、空港からの車中でタキシードに着替え、メインディッシュとともに着席し、すぐに壇上に呼ばれてトロフィーを受け取ったという、降下開始が遅れたけど間に合わせたタッチダウンのようでした。
授賞式では、大小の民間企業が多数受賞されていました。Space部門の大賞は、NASAのMars Exploration Roversを差し置いてRocket Lab Electronという民間打上げサービスでした。海外の航空宇宙業界の裾野の広さにあらためて驚きましたが、そのような中で賞を頂いたのは非常に光栄なことです。
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図1: Aviation Week NetworkのWebに掲載されている2019 Winner全員の写真。津田プロマネと中澤サブマネは右端の方にいます。(写真:Aviation Week NetworkのWebより)
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図2: 「はやぶさ2」の受賞の様子。津田プロマネ(左端)が賞を受け取っている。(写真:はやぶさ2プロジェクト)
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図3: 津田プロジェクトマネージャ(左)と中澤サブプロジェクトマネージャ(右)。(写真:はやぶさ2プロジェクト)
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図4: 記念のクリスタル。(写真:はやぶさ2プロジェクト)
■日本航空宇宙学会技術賞
日本航空宇宙学会のWeb: https://www.jsass.or.jp/award/99/
日本航空宇宙学会では、航空宇宙工学と航空宇宙産業の発展を奨励することを目的として論文賞、技術賞、奨励賞の表彰を毎年行っていますが、2018年の成果としてはやぶさ2プロジェクトチームが技術賞を受賞しました。
受賞の理由は、小天体ランデブーのための深宇宙航行技術の進展と小惑星Ryuguへの到着です。つまりこの賞は、はやぶさ2の打ち上げから小惑星到着までの成果を評価いただいたものになります。イオンエンジン航行、スイングバイ・光学電波複合航法等の深宇宙軌道設計・誘導技術、DDOR・Ka通信等の深宇宙通信・航法技術、ソーラーセイル姿勢安定化技術や深宇宙光リンク等の先進的な工学実験の成果が認められました。
第28回日本航空宇宙学会賞の授賞式は、2019年4月19日に東京大学生産技術研究所で開催された日本航空宇宙学会定時社員総会にて行われ、津田プロジェクトマネージャが参加しました。
はやぶさ2は既にRyugu近傍での活動が佳境に入っており小惑星到着は遥か昔のことのように感じられますが、“太陽系を渡る技術”にもきちんとスポットライトを当てていただいたのはひときわ嬉しいことです。
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図5: 日本航空宇宙学会の前会長の大林茂教授(左)より賞状を受け取る津田プロマネ(右)。(写真:航空宇宙学会)
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図6: 大林茂教授(左)と表彰状を持つ津田プロマネ(右)。(写真:航空宇宙学会)
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図7: 表彰状と記念の盾。(写真:はやぶさ2プロジェクト)
はやぶさ2プロジェクト
2019.05.14