タッチダウン・リハーサルの2回目を10月14日から16日にかけて行います。今回のリハーサルの目的は、近距離での高度計測を行うLRF(レーザ・レンジ・ファインダ)の特性の確認です。そのために、高度25mほどまで降下します。これは、今までで一番低い高度になります。
1回目のタッチダウン・リハーサル(TD1-R1)は、9月10日から12日に行いました。そのときには、高度約600mまで降下したところで、LIDAR(レーザ高度計)の計測に問題が生じたため、探査機は自律で上昇しました。レーザ高度計の計測については、その設定値が調整され、その後のMINERVA-II1やMASCOTの分離運用では問題ないことが確認されています。このTD1-R1では、高度600mまでしか降下できなかったので、LRFの特性確認ができませんでした。そこで、今回のリハーサルで確認することになりました。
なお、今回はリハーサル2回目ですが、TD1-R1の再挑戦ということで、TD1-R1-Aという名称になっています。
TD1-R1-A運用の主要なスケジュール
時刻 UTC (世界時) |
時刻 JST (日本時間) |
探査機速度 cm/s |
HP高度 m | 直下点高度 m | 事項 |
---|---|---|---|---|---|
10/13 23:00 | 10/14 08:00 | 0 | 20,000 | 臼田局開始 | |
10/14 08:20 | 10/14 17:20 | マドリッド局開始 | |||
10/14 14:50 | 10/14 23:50 | -40 | 20,000 | 降下開始 | |
10/14 16:10 | 10/15 01:10 | ゴールドストーン局開始 | |||
10/14 19:40 | 10/15 04:40 | 13,000 | |||
10/14 23:00 | 10/15 08:00 | 臼田局開始 | |||
10/15 01:10 | 10/15 10:10 | -10 | 5,000 | 降下減速ΔV | |
10/15 05:00 | 10/15 14:00 | キャンベラ局開始 | |||
10/15 08:50 | 10/15 17:50 | マドリッド局開始 | |||
10/15 09:50 | 10/15 18:50 | 1,500 | |||
10/15 11:50 | 10/15 20:50 | 800 | |||
10/15 12:40 | 10/15 21:40 | 500 | |||
10/15 13:50 | 10/15 22:50 | 72 | ~25 | 離脱ΔV | |
10/15 14:10 | 10/15 23:10 | 1,000 | |||
10/15 16:00 | 10/16 01:00 | TBD | 6,000 | HP復帰ΔV | |
10/15 17:00 | 10/16 02:00 | ゴールドストーン局開始 |
- 時刻:おおよその予定時刻(10分刻み)を示す。運用の都合により変更になる可能性がある。 探査機に関する時刻は機上時刻となるので、その確認は電波伝搬時間の約18分後になる。
- 探査機速度:小惑星に相対的な速度(小惑星に接近する方がマイナス、遠ざかる方向がプラス)。速度制御を行った時のみ数値を示す。速度制御の後は、リュウグウ等の引力の元で速度が変化する。
- HP高度 :リュウグウ中心からの距離。
- 直下点高度:リュウグウ表面からの高さ。
TD1-R1-A運用の模式図
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[別ウィンドウで開く] 図 TD1-R1-A運用の模式図
はやぶさ2プロジェクト
2018.10.14